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ドイツの玩具 谷克二 テディベア誕生の地 緑のうねりが、夏の陽光にきらめいていた。視野のとどくかぎり、どこまでもひろがっている。ギンゲンの町は、その丘(うねり)のひとつにポツンとちいさく座っていた。テディベア誕生の地である。「シュタイフ社はすぐに見つかるよ」それほど小じんまりした町だとドイツ人の友人は強調したが、車で走り込んでみたら迷ってしまった。穏やかなギンゲンの住人が、「アアイッテ、コウイッテ」としきりに手をうごかしながら親切に道順を教えてくれた。シュタイフ社はほどなく見つかった。思ったよりはるかに大きな工場だった。案内された応接ロビーは、ショールームも兼ねていた。テディベアはもちろんのこと、キリン、シマウマ、サル、サイ、ゾウからアリクイまで大小さまざまなかたちで並んでて、陳列棚は色彩の氾濫だった。「ワァ、コリャ、子供たちにとっちゃ天国だワ!」驚きのあまり棒立ちになりながら、私はそう思った。 |
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